カレーの聖地下北沢で、いちばん美味いチキンカレーか!? 新商業施設のSANZOU TOKYO
東京・下北沢の新開発が小田急電鉄の旗振りでどんどん進んでまして(シモキタには小田急線と京王井の頭線が通ってます)、
隣駅の世田谷代田、東北沢まで伸びる長〜いコミュニティロードがつくられつつあります。
構想を紹介する資料なんかをチラ見しますと、「よくある都市化ビジネスね」って思いがちなものの、
じっさいに足を運ぶと近隣に住む人たちの生活に合わせてることに気づきます。
大手チェーン店を誘致せず小さな店を集め、何気なくサブカル色もあり。
でも店構えはモダンでクール。
駅上階にある飲食街の 『シモキタエキウエ』(2019年11月)こそチェーン系が多いですが、
世田谷代田に近い一軒家ヴィレッジふうスペース 『ボーナストラック』(20年4月)、
オープン直後に話題沸騰した温泉旅館 『由縁別邸 代田』(20年9月)と、
ローカルな散歩コースが完成されつつあります。
『ゆえんべってい だいた』のレポは以下のリンクより。
https://www.pen-online.jp/creator/product/shimokitazawa-ryokan/1
今回新たにもうひとつ誕生したのが、下北沢駅から東北沢駅方面に徒歩5分ほどの『リロード』(21年6月16日)。
……ええと、すみません、なぜもっと記憶に残るネーミングにしなかったのか気になって仕方なく。
ついさっきも、「なんて名だっけ?」と資料見直しちゃいましたよ。
たぶん覚えられなくていいという判断でしょう。
主役はテナントだから。
まだプレオープン的な稼働で、空いたテナントも多数。
営業をはじめた中でズバッと刺さったのが、
カレー店 『SANZOU TOKYO(サンゾウ トウキョウ)』。
カレー店がひしめき合うシモキタ、でも本当においしい店は少ないと言われることもあるシモキタ。
その意見わかる気もする、と思いつつ私的に美味いと感じる『アンジャリ』『パンニャ』に続く名店になる予感です、ここ!
オープニングの内覧会で、初めてお会いしたビームスの男性(長身、超日焼け、超笑顔)が、
「うちのスタッフたちが大ファンな店の、ボンベイ創業2代目によるご自身の店です」
と猛プッシュ。
激辛メニューが大人気だそう。
あとで調べたら彼らが通う店は、千葉・柏にある『カレーの店 ボンベイ 本店』の姉妹店『東京ボンベイ 恵比寿本店』のようです。
全国にはボンベイの名のカレー店がいろいろあるようで、東京・代々木にもありますがそれは別店。
辛すぎるのは苦手と話したところ、この日にいた磯野オーナーに試食サイズのチキンカレーを出していただき、それがとても印象的でした。
ちゃんと食べたくなり、普通に客として別日に行くことに。
さらさらなスープをすすると……旨味が詰まってて美味い!
シンプルな奥深さ。
辛さはほぼ感じないほど。
カレーはライスもナンもなくてぜんぜんOKな私は(ルーをスープと考えている)、すでに「来てよかった」感たっぷり。
続いて白い日本米と絡めて食べると、
「これはやはり “カレーライス” なのだな」
と納得するルーと米のバランス。
しかも、チキンが想定外に大きく数も多い!
食事として満足できる仕上がりです。
カレー店の低価格な基本メニューは具材が “気持ち” 程度のケースが多いですが、そんな発想じゃありません、ここは。
そのうえさらに、
券売機には書かれてない冷たいチャイを「どうぞ」と。
ボンベイの他店でもやるサービスだとあとで知りましたが、このときは突然のサプライズ。
ひとつだけ勝手を言わせてもらうなら、甘さを少し控えてもらえると……。
缶ミルクティー並の甘さですから。
でも他店と同じ味ならそれを好む人が多いってことでしょうね。
ともかく!
¥900(税込)はかなりコスパがいい、大満足なチキンカレーでした。
ベンチに座れないほど人が訪れるようになったら居心地の良さが変わってくる気がしますが、
いまのところはゆったりと過ごせると思います。
雑然とした街の中心地で少年のように古着の掘り出し物を漁り、この開けた土地に移動して大人のリラックス気分に浸る。
新商業施設にはそんな新しいシモキタの愉しみ方があるのです。
リロード
世田谷区北沢3-19-20
撮影 © 高橋一史
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